45歳以上の女性の最大85%が経験するホットフラッシュは、閉経期および更年期の最も一般的な症状の一つです。ホットフラッシュは、日中(または夜間)、いつでも起こり得ます。突然、体が熱くなったり、汗をかいたり、顔がほてったり、動悸がしたりして、生活を妨げることがあります。 

「ホットフラッシュは単なる一時的な不快感ではありません。人によって症状の現れ方が異なり、女性の体内で起こるホルモンの大きな変化を示す、問題のサインです。女性が更年期を過ごす中で経験するさまざまな変化と同じように、あまりにも軽く見られたり、誤解されたりすることが多いのです」と、Ouraの女性の健康担当シニアプロダクトマネージャー、Neta Gotlieb博士は指摘します。 

ホットフラッシュの原因、ホットフラッシュ中に体内で何が起こるのか、そしてホットフラッシュの重症度と頻度を軽減するために何ができるのかについて、この記事を読み進めて理解を深めましょう。 

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ホットフラッシュとは?

ホットフラッシュについて話をする時、通常は閉経期や更年期の症状を指しますが、男性もホットフラッシュを経験することがあります。ホットフラッシュは通常、顔、首、胸元を中心に、突然、強烈な熱い感覚として現れます。皮膚のほてりに加え、多くの場合、心拍数が急上昇し、発汗、めまい、不安を感じ、その後、体が冷えると悪寒を覚えることもあります。

ホットフラッシュの症状は通常、1〜5分続きますが、その継続時間や強度は人によって大きく異なります。夜間に発生すると(よく寝汗と言われます)、目が覚めてしまい睡眠が妨げられ、翌日に頭がぼーっとしたり疲労感を感じたりすることがあります。

前述の通り、更年期を過ごす女性の間では非常に一般的な現象です。これはOuraメンバーの匿名化されたデータからも裏付けられています。45〜54歳の女性は、「ホットフラッシュ」をタグ付けする可能性が57%高いことがわかっています。  

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ホットフラッシュ中に体内で何が起こるのか

ホットフラッシュの原因ホットフラッシュは主にホルモンの変化、特に更年期や閉経期に起こるエストロゲンの自然な減少が引き金になります。 

エストロゲンは、脳の一部である視床下部によってコントロールされる体温の変化を調節する働きがあります。エストロゲンレベルが低下すると、この体内の「温度自動調節器」が過敏になってわずかな体温の変化にも反応するようになり、熱的中性域(発汗も震えも生じない、通常の放熱調節だけで一定の体温を維持できる環境温度の範囲)が狭まります。

その結果、深部体温がわずかに上昇するだけでも、体は完全な放熱反応を引き起こします。この反応では、血管が拡張し、発汗が始まり、心拍数が上昇して体を冷やそうとします。

ホットフラッシュの間、アクティビティレベルの上昇で示されるように、中枢交感神経系の活動も活発化します。この活性化の亢進により、熱的中性域をさらに狭められ、ホットフラッシュを感じやすくなります。

体温調節以外にも、エストロゲンは体のストレス反応を調節したり、血管の安定性を維持したりと、重要な役割を果たします。更年期にエストロゲンレベルが低下すると、ストレス反応を司るHPA軸(視床下部-下垂体-副腎系)が、活性化しやすくなります。

このように反応が高まることがコルチゾールやアドレナリンのレベル上昇につながることがあります。そして今度は交感神経系を活性化させ、ほてり、発汗、心拍数の上昇といった、ホットフラッシュと同様の生理学的変化を呈します。

ホットフラッシュの引き金と考えられる8つの要因

1. アルコールとカフェイン

これらの物質は血管拡張剤として作用し、血管を広げて皮膚への血流を増加させるため、ほてりや発汗を感じることがあります。カフェインはまた、中枢神経系を刺激し、心拍数を増加させ、ホットフラッシュの原因となる交感神経経路を活性化させる可能性があります。

メンバー向けヒント:ホットフラッシュだけでなく、アルコール、カフェイン、その他の習慣もOuraアプリにタグ付けして、それぞれの選択がホットフラッシュの発生にどのような影響を与えるかを追跡してみましょう。

2. 辛い食べ物

スパイスの効いた、辛い食べ物には、カプサイシンのような化合物が含まれており、神経の末端部を刺激して、体全体に熱さを感じさせることがあります。 

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3. ストレスと不安:

人前でスピーチするときやパートナーとの口論といった、特定の引き金がホットフラッシュの可能性を高めることがあります。急性のストレスと慢性的な不安の両方がHPA軸を刺激し、コルチゾールやアドレナリンといったストレスホルモンを放出させます。この反応により熱的中性域が狭まり、発汗、ほてり、心拍数の上昇といった放熱反応を引き起こす可能性があります。

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4. 暖かい部屋や暑い気候

環境の暑さによって深部体温が上昇し、特に睡眠中に、ホットフラッシュに似た症状が起こることがあります。2024年の研究(『Menopause』誌で発表)によると、急激な気温の上昇が、本人が自覚した夜間のホットフラッシュが起こる可能性と有意に関連していることが明らかになりました。

これは、室温のわずかな上昇であっても、体が熱的中性域から外れ、ほてり、発汗、落ち着きのなさといった放熱反応が引き起こされる可能性があることを意味します。

5. 突然の運動や激しい運動

運動は、ホットフラッシュへの対処にもなれば、引き金にもなり得ます。定期的に中強度の運動を行うことで、時間の経過とともにホットフラッシュの頻度や症状の強さが軽減されることが示されています。しかし、特に体が慣れていない強度の身体活動が突然増えると、逆効果になる可能性があります。

2024年のある研究では、閉経後の女性において、身体活動の急激な増加により、覚醒時および睡眠時の両方で、客観的および主観的に測定されたホットフラッシュが起こる可能性が有意に高まることが示されました。

6. 強い感情

ホットフラッシュの引き金になるのはストレスや不安だけではありません。研究によると、ポジティブな感情でさえ引き金になる可能性があります。2005年の研究では、幸福感やリラックス感、また自分で物事をコントロールできているという実感が高まった後にホットフラッシュが起こりやすいことがわかりました。これは、自律神経の覚醒や深部体温の変化によるものと考えられています。

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7. 喫煙:

喫煙は ホットフラッシュのリスクを大幅に高めます。過去に喫煙していた人も、現在喫煙している人も、一度も喫煙したことがない人に比べてホットフラッシュを経験する可能性が高くなります。

ある研究では、用量反応関係が示されました。つまり、喫煙本数と喫煙期間の両方が増えるにつれてリスクが高まるということです。しかし、40歳までに禁煙した女性のリスクレベルは、喫煙経験のない女性と同程度でした。このことから、早期禁煙のメリットがわかります。

8. 高いBMI(ボディマス指数)

体重が多いと、ホットフラッシュの頻度や重症度が高まる可能性があります。2万1000人の女性を対象とした統合解析では、BMIが高い人ほど、ホットフラッシュや寝汗といった血管運動に関する症状を頻繁に、あるいは重度に経験する可能性が有意に高いことがわかりました。この関連性には用量反応関係があり、BMIが高いほど、症状が現れる可能性や症状の重症度が高くなることを意味します。

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ホットフラッシュの頻度や重症度を軽減する方法

ホットフラッシュを常に防ぐことはできませんが、頻度を減らし、影響を管理するための対策を講じることはできます。役立つ方法をいくつかご紹介します。

1. 引き金になることをOuraに記録する

Ouraアプリのタグを使用して、ホットフラッシュがいつ発生したか、またその前に何があったか(ストレス、特定の食べ物や飲み物、睡眠不足など)を記録しましょう。時間が経つにつれて、パターンが見えてくるかもしれません。

ご自身の引き金を特定することで、生活習慣をピンポイントで見直し、ホットフラッシュの強さや頻度を抑えられる可能性があります。

2. 閉経期ホルモン療法について医師に相談する

閉経期ホルモン療法(MHT)は、ホットフラッシュに対して最も効果的な治療法です。この療法は、ホットフラッシュの根本的な原因であるエストロゲンレベルの低下に直接働きかけるからです。エストロゲンを安定した状態に戻すことで、MHTは体の内部の温度自動調節機能を再調整し、ホットフラッシュの頻度、強さ、予測しにくさを軽減します。

ホットフラッシュが睡眠や気分、日常生活に支障をきたしている場合は、かかりつけの医療従事者に相談し、MHTが自分に適した選択肢かどうかを確認することをお勧めします。

メンバーの声: Saša Mさん(45歳)は、Ouraの生理周期インサイトを使っていたところ、自分の生理周期がどんどん長く、不規則になってきていることに気付きました。医師の指導のもと、彼女は症状を管理するために閉経期ホルモン療法を試しました。

3. 睡眠環境を見直す

ホットフラッシュは、特に黄体期や更年期に、睡眠を著しく妨げる可能性があります。寝室が暖かすぎたり、熱がこもりやすい寝間着を着ていたりすると、症状が悪化することがあります。涼しく保つ対策としては、室温を調整する、吸湿速乾性のあるパジャマを着る、就寝前の重い食事やアルコールを控えるなどがあります。

4. ストレス軽減テクニックを実践する

ホットフラッシュは不安や感情が高ぶった時に起こりやすいため、神経系を落ち着かせると、強さを軽減できる可能性があります。呼吸法、瞑想、読書、ジャーナリング、落ち着ける環境作りなど、交感神経系の活性化を抑えるためのストレス管理テクニックを試してみてください。

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緑色のシャツを着てOura Ringを装着しているOuraメンバーのJulie Dさん

OuraメンバーのJulie Dさん(56歳)は、アイアンマン競技に出場するアスリートで、Ouraスコアを参考にしながらトレーニングの強度を調整しています。

5. 定期的な運動

突然の激しい運動がホットフラッシュを増加させる可能性があるという研究結果がある一方で、定期的に中強度の運動を行うことが、時間の経過とともにホットフラッシュの頻度や症状の重症度の低下と一貫して関連していることを示す研究もあります。また、睡眠の質や気分、ストレスへのレジリエンスの向上にもつながり、これらはいずれも血管運動症状の軽減に役立つ可能性があります。

6. 栄養と水分補給を意識する

水分を十分に摂り、カフェイン、アルコール、辛い食べ物など、症状を引き起こす可能性のある食事は控えましょう。大豆、亜麻仁、豆類など、植物性エストロゲンが豊富な食品は、エストロゲンのバランスを整えるのに役立つ可能性があると、複数の研究で示されていますが、反応には個人差があります。

ホットフラッシュが起きたときの対処法

ホットフラッシュは突然起こりますが、対策を立てておくことで、落ち着いて快適に過ごせます。こちらに、ホットフラッシュの症状の強さや持続時間を和らげるための5つの方法をご紹介します。

  • 立ち止まって呼吸する:ホットフラッシュが始まったら、作業を中断し、ゆっくりと深呼吸をしましょう。深呼吸は副交感神経系を活性化させ、症状の重症度を軽減するのに役立ちます。
  • 冷たい水を少しずつ飲む:冷たい水をコップ1杯飲むと、体の内側から深部体温を下げ、ホットフラッシュの症状を和らげるのに役立ちます。
  • 重ね着をする:軽量で通気性の良い服を重ね着し、暑いときにはすぐに脱いで体温を調節できるようにしましょう。綿などの天然素材が理想的です。
  • 冷却グッズを使う:ホットフラッシュが起きたときにすぐ使えるよう、携帯用扇風機、冷却タオル、保冷剤などを携帯しましょう。熱を素早く逃がすのに役立ちます。
  • 気を紛らわせる:突然、体が熱くなり始めると、戸惑ってしまうことがあります。何か落ち着くことや楽しいことに意識を向けてみましょう。

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