日中のストレスは、Ouraメンバーが健康に関する2つの大切な分野である「ストレス」と「レジリエンス」について深く学ぶことができる機能です。
この機能を使い、生理的なストレスを追跡して理解し、より良く管理することができます。「ストレス」機能の開発を指揮したOuraのシニアプロダクトマネージャー、Tuomas Romppainenは、「ストレスに改めて注目し、これを何としてでも避けるものではなく、メンバーがリソースとして捉えることができるようにしたかったのです。メンバーはウェルビーイングの全体像をさらに大きく捉えることができるようになります。また、将来に向けた機能強化の一端となる新しいセンシング機能があります」と述べています。
詳しく見る:リングの秘密:Ouraの新機能「日中のストレス」を理解する
ストレスの状態
「ストレス疲れ」は、誰もが経験したことのある感覚です。ギャラップの調査では、全世界の40%の人が前日に「多くのストレス」があったと回答しました。米国では、成人の76%がストレスによる健康への影響を報告しており、その4分の1以上がストレスが多すぎてうまく機能しないと答えています。
ストレスは頭の中でのことだけではありません。身体的な健康にも影響を及ぼすことがあります。慢性的なストレスは、心臓疾患、肥満やメタボリックシンドローム、2型糖尿病、関節炎などの病気と関係性があります。また、うつ病や不安症といった他の精神疾患を引き起こすこともあります。
入眠し、睡眠した状態を維持して深い睡眠による回復を促す能力がストレスによって妨げられるというのは、おそらく意外なことではないでしょう。また、睡眠段階、特にレム睡眠の正常な進行を妨げます。
詳しく見る:ストレスによる睡眠への影響
ストレスの良い面
すべてのストレスが悪いものであるということはありません。研究によると、ホルミシス効果を促すストレスと呼ばれる種類のストレスは、長期的には健康とレジリエンスを改善し、強化させることがあります。ホルミシス効果を促すストレスの例としては、運動、断続的な断食、寒さや暑さへの曝露、さらにはクロスワードパズルや心理戦のような小さなチャレンジがあります。
さらに、楽しくリラックスできるアクティビティの中には、体にストレスを感じさせるものもあり、Ouraアプリにはストレスの期間として表示されます。これには、サウナ、ピックルボールの試合、友人との食事などが考えられます。
詳細を見る:ストレスを見直す:「悪い」ストレスと「良い」ストレスの違い
ストレスに対する新しい考え方
日中のストレス機能によって、ストレスについて考えるための新しい枠組みが作られます。ストレスをよく理解し、管理すると、実はストレスが生産性、創造性、レジリエンスといった個人の成長を促進することがあります。
日々のストレス反応について、より多くのインサイトを得ると、自分に影響を及ぼすことは何か、またストレスの多い瞬間とリラックスして回復する瞬間のバランスを取る方法を学ぶことができます。
Ouraのプロダクトサイエンス部門の責任者であるMari Karsikas博士は、日中のストレス機能についてこのように述べています。
「メンバーが生理的ストレスと回復反応を理解し、生活の中でストレスを呼ぶ行動と回復を促す行動を特定し、ストレスと回復のバランスを見出すことがOuraのビジョンです。メンバーは、会議、夕食、スポーツ、飲酒、その他の出来事や行動が自分の身体にどのように影響するかを認識していきます。ゆでガエルの法則のようなもので、メンバーがこのツールを使って、「水が温まりすぎる」タイミングを知り、「そうならないうちに反応する」ことを学んでいただけることを願っています。」
日中のストレスで測定されること
ストレスは、Ouraアプリの生体情報でさまざまな形で現れます。Karsikas博士は、次のように述べています。
「これまでは夜間の心拍変動(HRV)でストレスを測定できました。現在は、日中の心拍変動、心拍数、体表温の傾向、加速度計のデータでほぼリアルタイムでストレスと回復を測定する新機能があり、日中のストレス機能を強化し、継続的なインサイトを提供しています。」
ストレスは生体情報にどのように現れるのでしょうか。たとえば、心拍変動が通常よりも低い場合は、交感神経系が過剰に働いていることを意味している場合があります。ストレスは、安静時心拍数と呼吸数の増加として現れることもあります。速い心拍と速く浅い呼吸は、どちらもストレス反応の特徴です。
また、ストレスにさらされると、末梢体表温(指の付け根で測定)が低下することがあります。これは、手や指の血管が収縮して血流が低下することがあるためです。
Ouraの日中のストレス機能で、ストレスに対する生体反応を測定する方法に関しては、こちらをお読みください。
Ouraアプリに表示される内容
Ouraアプリでは、新機能でストレスを4つのゾーンに分類しています。
- ストレス:体がストレスの兆候を示しています。よくあることで問題はありませんが、修復時間が必要なサインでもあります。
- 上昇:体がストレスの上昇を表す兆候を示していますが、これは生産性やパフォーマンスに良いことを表す場合もあります。
- リラックス:体がストレス状態から、やや回復した状態に入ったことを示しています。
- 回復:体はとても穏やかな状態で充電中です。
サポートセンターで詳細を見る:日中のストレスとは?
2024年10月に登場した新機能:ストレスの背景
2024年10月、ホームカードをタップして、日中のストレスレベルに関する追加情報が表示されるようになりました。これには「毎日の動き」と「タグとアクティビティ」の2種類のオプションを利用できます。各オプションをオンにすると、日中のストレスグラフに情報が重ねて表示され、アクティビティとストレスの背後にある関係性がわかりやすくなります。
毎日の動きのグラフは、アクティビティ画面の動きのグラフと同じものです。動きがまったくない、あるいは動きが少ない時間にのみ生理的ストレスと回復状態を測定できるため、日中のストレス分析は身体活動中はデータがありません。
「タグとアクティビティ」はグラフの時間軸にマークされます。タグをタップすると、グラフ上に強調表示されます。[日中のストレス]画面から直接タグを追加することもできます。
インサイトメッセージの下には、その日のストレス時間と回復時間がそれぞれ合計で表示されます。そのいずれかをタップすると、該当する[傾向]の指標のグラフが表示されます。
Ouraの専門家について
Mari Karsikas, PhDは、Ouraのプロダクトサイエンス部門の責任者です。病院や医療テクノロジー企業の患者と健康のデータに基づく研究および製品開発分野で20年以上の経験があり、インテリジェントシステムと生体信号処理を専門とする工学博士号を取得しています。余暇には、カイトスキーと、住んでいるフィンランド北部の北極圏の冒険を楽しんでいます。
Tuomas Romppainenは、Ouraのウェルビーイングチームのシニアプロダクトマネージャーとして、Ouraでウェルビーイングの中核機能の開発を担当しています。運動生理学と医療工学の学位を取得し、受賞歴のあるウェアラブル製品の製造に欠かせない基本原則について総合的に理解しています。Tuomasはウェアラブル業界での10年以上に及ぶ豊富な経験の中で、数十種類のウェアラブル製品や機能を手掛け、一人ひとりが健康向上を目指す上で意味のある、真に有能な製品を構築することに情熱を注いでいます。