睡眠時の心拍数は独特な曲線を描きます。それは、あなたの心臓が書くサインのようなものです。低めの安静時心拍数(RHR)は、回復の質が良く、健康である証拠です。ですが、ここで疑問が生じます。睡眠時の心拍数はどうあればよいのでしょうか?
Ouraアプリで安静時心拍数(RHR)の曲線を見ることで、遅い時間の食事、夜のワークアウト、アルコール、病気、サーカディアンリズムとのズレなどによる影響を知ることができます。
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あなたの睡眠時心拍数は?
睡眠時の夜間平均心拍数には大きな個人差があります。正常な1分間あたりの心拍数(BPM)は、40~100回と幅がありますが、それが平均的と考えられています。睡眠時の心拍数がどうあればよいかと考えるとき、これは役に立つ指針になります。 また、水分補給の程度、標高、運動量、体表温などによって、日々変化することもあります。体が発する他の信号と同様、RHRはご自身のベースラインと対比し、他との比較は避けたほうがよいでしょう。
RHR曲線を見るとき、以下の3つのポイントに特に注目してください。
- あなたの傾向:夜間に、RHRが上がる、下がる、あるいは横ばいか?
- 最も低いRHR:いつRHRが最も低くなるか?
- RHR曲線の終わり:起床の直前、RHRに変化はあるか?
上記のポイントを念頭に置いて、Ouraで見ることができる夜間の心拍数曲線に見られる4つのパターンを見ていきましょう。
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睡眠時心拍数の4つのパターン
ハンモック型:睡眠中にリラックスし、起床に向けて準備万端に
ハンモック型の曲線は、夜間の心拍数の変動が最適であったことを示しています。睡眠段階の始めの間に、体はリラックスし、血圧と心拍数は下がり始めます。
このグラフの状況では、RHRが最も低くなるのは睡眠の中央時刻付近で、メラトニンの量が最大に達するときです。太陽のリズムに完全に同調している場合、体表温は午前4時頃に最低レベルまで下がります。
RHRは、レム睡眠中に一時的に上昇することがあります。これは正常です。睡眠時の曲線がハンモック型に見える場合、これらの一時的な急上昇を無視して構いません。
朝、目が覚めてくると、心拍数は上がり始めます。ハンモック型の曲線は、夜間に体がリラックスし、質の良い睡眠を取った後に、起床の準備が整っていることを表しています。
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下り坂型:代謝の過剰な働き
下り坂型は、代謝が過剰に働いている兆候です。寝る前の遅い時間に食事や運動をしたり、ワインを飲んだりしましたか?睡眠の始めにRHRが高く、起床直前に最低点に達する場合、一日のスタートがだるく感じられるかもしれません。
このような下り坂型が定期的に見られる場合は、一度夜のルーチンを見直すと良いかもしれません。例えば、普段夜遅くに運動をする人は、運動の時間を1〜2時間早めると良い変化をもたらすことができます。
朝にはできるだけ早く新鮮な空気と日光を浴びれば、健やかな一日のスタートを切ることができます。
丘型:疲労でよく寝られない
入眠直後にRHRが上昇したら、疲労の兆候かもしれません。いつもの時間にベッドに入りましたか?普段の就寝時刻を過ぎると、次第にメラトニン(睡眠を助けるホルモン)の増加や血圧低下の効果を感じ始めるかもしれません。この体が発するメッセージは、ある種の警告の役割を果たし、時間どおりに就寝するよう促してくれます。
理想的な就寝時刻枠の間にベッドに入ったとしても、自分で制御できない理由で、眠り始めに心拍数が上がる場合があります。例えば、睡眠中に気道が弛緩していびきをかくことにより、心拍数が上がる場合もあります。
睡眠時心拍数にこのような曲線が常に見られる場合は、就寝時刻を調整したり、鼻づまりの原因を探ったりしてみましょう。
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高地型:緊張状態にあるサイン
睡眠中に心拍数が常に高くなっている場合は、体が緊張状態にあり、十分な休息と回復を得るのが妨げられている可能性があります。このような心拍数パターンが見られた一夜の後は、体を休めることに集中してください。休息モードをオンにし、休憩時間を増やしたり、午後の早い時間に昼寝をしたりしましょう。
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睡眠改善に役立つヒント
熟睡中、体は大きく覚醒しています。そのフィードバックを受け入れ、メッセージに耳を傾け、睡眠を改善するための行動を起こしましょう。
就寝前のルーチンを改善できるか、以下のヒントを参考にしてみましょう。
- 週7日、同じ時間に起きるようにする(週末を含む)。一貫した睡眠習慣パターンがあれば、睡眠時の心拍数を評価する際にも役立ちます。
- 食事のタイミングに気をつける。遅い時間の食事は下り坂型で現れるかもしれません。
- 睡眠パターンが最適であることを示す「ハンモックのようなカーブを描く形」であれば、メモしておきましょう。前日に何をしたか(あるいはしなかったか)を思い返し、今後も同じような選択をするように心がけましょう。